「世界中でSAKEが飲まれる」とはどういうことか?──Arizona Sakeの場合

新型コロナウイルスにより各州でロックダウンが施行され、アメリカにおけるSAKEのシーンが変化しつつあることを予感した3月中旬、脳裏に過ぎったのは昨11月、取材に訪れたアリゾナ州ホルブルック「Arizona Sake」創設者・櫻井厚夫さんの言葉だった。

「たとえ世界が終わりを迎えても、僕はSAKEを造ることができるんですよ」

空港のある(といっても極めて小さい)フラッグスタッフと、櫻井さんの住む人口5000人の町・ホルブルックをつなぐ州間高速道路40号線(I-40)を走りながら、冗談まじりに語るその横顔を見つめる。

ここへ来たことを、感謝された──簡単なことだ、飛行機に乗っただけ。それでも櫻井さんの口ぶりからは、「今度行きますね!」といって一向に訪れはしない人々が、これまでに何人もいたことを想像できた。

「基本的に引きこもりなんですけどね」、わたしは応える。「でもSAKEがあるならどこへだって行くんです。SAKEだけが、わたしをここに連れてくる」

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