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BS Japanext「おとなの嗜呑」に出演しました

船越英一郎さん、高田秋さんが出演されているBS Japanext「おとなの嗜呑」に出演させていただきました。

TV出演はあまり考えたことがなかったのでお声がけいただいたときは驚いたのですが、大好きなサンフランシスコのSequoia Sakeを紹介させていただけてとてもよかったです。また、今までの仕事の中では両親がいちばん喜んでくれたなぁと感じました(笑)

文章より映像・音声メディアによってアプローチできる層が変わることは海外メディアを担当しているとしみじみ感じますし、セミナー以外でも映像・音声コンテンツに対応できるようにしていきたいなと思わせてもらえるよい機会でした。

“真の地酒”がもつ「産土」の哲学が人間と自然の未来をつくる—花の香酒造(熊本県)が新ブランドで示した覚悟

かつて「獺祭」の旭酒造で修行し、「花の香」というフルーティな銘柄で人気を博した熊本県・花の香酒造。コロナ禍を期にその銘柄の特約店をすべて解約し、心機一転立ち上げた新ブランド「産土(うぶすな)」についてお話をお聞きしました。

ラベルに特定名称を書く代わりに“壁画”風のアイコンでそのお酒の特性を示したり、文献にしか残っていなかった絶滅種の酒米を復活させたり、馬耕栽培を志したりと、現代の酒蔵とは一線を画した“自然回帰”の酒造りを徹底しておこなう酒蔵さん。

お酒を造っているのは微生物であり、自然に敬意を持たなければならない。これはわたしのお師匠さんである地酒みゆきや・的場さんもおっしゃっていたことですが、この業界で取材をしていると、ときどきこの道を極めていらっしゃる方に巡り合ってハッとさせられます。

造ることで自然が豊かになる日本酒の、これからの展開が楽しみです。

酒米が異なる全7種の無濾過生原酒「岩の井 赤ラベル」を「GEM by moto」千葉麻里絵さんがテイスティング

SAKETIMESにて担当している岩瀬酒造さんのシリーズ記事のひとつとして、ペアリングの名手「GEM by moto」の千葉麻里絵さんのテイスティングレポートを執筆しました。

酒米違いで7種類出せるってすごくパワフルですよね。数多の売れっ子日本酒をプロデュース・演出されている千葉さんですが、岩の井を飲むのは初めてだったそうで、「こんなおいしいところあったんだ」と驚いていらっしゃいました。

記事内では触れられていませんが、千葉さん、ひと口飲むとどんな資材でどんな風に搾っているかとか、どんな製造工程を経てその味になったかがパッとわかる方なので、蔵人さんとのお話はとても聞き応えがありました。岩の井、「あるようでなかった」味が楽しい酒蔵さんなので、まずは手を出しやすい赤ラベルからぜひ飲んでいただきたいです。

日本産酒類輸出促進コンソーシアム・メルマガR4年6月号

6月のメルマガでは、「いまさら聞けない海外輸出の基礎知識②国ごとの流通の違いを教えて!」というタイトルで執筆しております。

わたしはアメリカの流通をメインで扱っているのですが、セミナーに参加する方々からの質問やリアクションを見ていると、「アジアやヨーロッパなど他の国ではできるけど、アメリカではできないこと」がまだまだ知られていないのだなぁと痛感させられることしばしばです。

世界は広く、国や地域によって法制度や商習慣は異なります。それを知らずに、ほかの国と同じようにやってしまうと、思わぬ失敗をしてしまうことも。そんなエラーを防げるよう、必要な情報をじっくりお伝えしていきたいです。

SAKETIMESさんにインタビューしていただきました

いつもはインタビューする側なので、インタビューされるとドギマギしてしまいますね。

ものすごく丁寧に取材・執筆していただきまして(なにせ、質問リストにわたしの年表が書かれていたくらいなので)、友人曰く“強めの履歴書”のような記事になっております。お師匠さんこと、大好きな地酒みゆきやさんとのエピソードを入れていただけたのが特にうれしかったなぁ。

それにしても、話しながら「あ、だから◯◯したんですね」「いや、実はそこに別の展開がありまして……」と単純に説明できず、かといってかいつまんでしまうこともできずというところが多く、インタビュアのみなさまにはご迷惑をおかけしました。あっち行ったりこっち行ったりの人生ですが、お酒が好きで、世界を変えたくて生きてる、という軸はブレてないですし、だからこそ逆になんでも挑戦できるのだと思っております。

杜氏制から社員一丸の酒造りへ— 山の壽酒造(福岡県)が目指すのは、ひとくちでわかる独創的な味わい

4MMPなど、従来の日本酒業界で「オフフレーバー」とみなされてきた味わいを敢えて出すことで、新しい日本酒の可能性にチャレンジする福岡県・山の壽酒造。気になっていた蔵でしたが、SAKETIMESでインタビューさせていただけました。

かつての「山の壽」から変わったのは、社内の体制が変わったから。現蔵元の片山さんに代替わりしてから、先代まで続いていた杜氏制を社員制へと切り替えました。これによって、片山さん自身が“ひとりの蔵人”としてフラットに酒造りに関わっているのがユニークなところだなと思います。

記事には書けませんでしたが。山の壽のみなさんは、一人ひとりキャラ立ちしていて、日常の交流の様子をお聞きするだけでとても楽しかったです。みんなで和気藹々と造られたお酒って飲み手としてもうれしいですね。

Passion is Contagious: A Sake Educator on Sharing the Joy of Sake with the World

SAKETIMES International published my interview article with a sake educator Natsuki Kikuya, translated by D. W. Lanark.

LINK: Passion is Contagious: A Sake Educator on Sharing the Joy of Sake with the World

I am honored to be able to interview her and share it in English, as she is a veteran and respected promoter of sake around the world.

日本酒業界の商慣習「桶買い・桶売り」は本当に悪なのか?―「剣菱」と「楽の世」の関係性からみえたパートナーシップ

SAKETIMES編集長の小池さんから「桶買い・桶売りについて、剣菱酒造と桶売り元の酒蔵さんの対談をおこないたい」というリクエストがあったときは、同媒体にしてはずいぶん攻めたテーマだなと思ったのですが(そういうジャーナリスティックなことをやるのはSAKE Streetというイメージでした)、剣菱酒造の白樫社長とおつなぎし、それなら「楽の世」の蔵元さんがよいだろうということで、このような場を設けていただきました。

白樫さんとお話していたとき、いろいろな桶売り元の候補酒蔵が出たのですが(どの酒蔵さんも名前をよく知っているところばかりです)、記事が公開されて改めて、「楽の世」の村瀬さんにお話を聞いてよかったなぁと思いました。実は最後のコメントは、一度原稿確認をお願いしたときに、「言いそびれたのですが」と村瀬さんが送ってくださったメッセージなんです。

それも含めてですが、いままで避けられてきた話題について惜しみなくご知見・ご意見をシェアしてくれたお二人の優しさや湿度ある関係性こそが伝わればいいな、と思って執筆させていただきました。

たくさんの方から、それも好反応ばかりいただけてびっくり&うれしいです。剣菱はわたしのいちばん大好きな酒蔵ですし、白樫さん、村瀬さんお二人のお人柄あってこそできた記事。桶買い・桶売りの歴史を伝えるとともに、「剣菱と楽の世を飲んでみたい」という気持ちを引き起こせる記事になったのであれば幸いです。

フルーツやハーブなどの「副原料」を活かした酒造り—福岡県の街中にある醸造所「LIBROM Craft Sake Brewery」

福岡県にオープンしたSAKE醸造所・LIBROMさんのインタビューが公開されました。

日本国内で清酒(日本酒)醸造所が新規参入できないもので、その造りをベースとする「SAKE」を造るスタートアップ事業が増えているのですが、“搾らない”ことで法に倣う「どぶろく」を造るところが多いんです。

そんな中で、あくまで澄んだお酒を造るため、フルーツやハーブを副原料にするLIBROM。

日本酒ベースのリキュールみたいな感じかしらと思ったら全然違う。日本酒の香りってフルーティなものが多いですけど、それが増幅されるような感じなんですよ。期待以上に美味しくてびっくりしました。もっとたくさんの人に飲まれてほしいなぁ!

そして創設者のお二人はもともとイタリアに醸造所をオープンしたかったけれどコロナで中断したという経緯があります。夢の海外進出がなるべくすぐに叶いますように。もちろん、そのときは海外SAKE推しとして真っ先に取材させていただきたいです!

日本産酒類輸出促進コンソーシアム・メルマガR4年5月号

今年度も引き続き国税庁主催「日本産酒類輸出促進コンソーシアム」のメールマガジンを担当することになりました。

第1弾となる5月配信号では、「いまさら聞けない海外輸出の基礎知識①現地に届くまでにどれくらいかかるの?」というタイトルで執筆しております。

これから日本産酒類の輸出にチャレンジしたいという方にお役立ていただける内容にできるよう、がんばってまいります!