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Sake Goes West: A Rough and Ready History

The article I contributed to the Japanese edition of SAKETIMES about the Hakushika Memorial Museum of Sake got translated by D. W. Lanark.

LINK: Sake Goes West: A Rough and Ready History

The history of sake’s entry into the world has hardly been organized, so I can understand how difficult it was to create such an exhibit, as I often struggle with it as a journalist.

I hope that readers learn about the history of sake in the world and appreciate Tatsuuma Honke Brewing’s efforts to preserve such intellectual property by employing a great curator.

白鶴酒造の設備を借りて「大黒正宗」の味を守り続ける―廃業の危機を乗り越えた、兵庫県・安福又四郎商店のあゆみ

「大黒正宗」を造る灘の酒蔵・安福又四郎商店さんの記事を執筆しました。

安福又四郎商店は、阪神・淡路大震災をきっかけに自社の蔵を失ってしまい、一度は廃業を決意したといいます。そこで手を差し伸べたのが、ご近所の白鶴酒造。白鶴の設備を使って大黒正宗を造れる仕組みを構築してくれたのだとか。

別の灘の酒蔵の蔵元さんとこの話をしていたときに、「普通の酒蔵はできることじゃない」とおっしゃっていたのが印象的でした。日本をリードする酒造メーカーの懐は海のように広くて深い……

今回の記事では、わたしもお世話になっている安福愛さんの大黒正宗愛に触れられたのもうれしかったです。まっすぐでお酒や人への愛にあふれる彼女の魅力も感じていただけたら幸いです。

稲とアガベ醸造所のパンフレットを執筆&翻訳しました

昨年11月、秋田県・男鹿にオープンした「稲とアガベ醸造所」のパンフレットにて、執筆と英語版の翻訳を担当しました。

香港向けの輸出に合わせた超特急のスケジュールだったので、爆速インタビュー、爆速執筆、爆速翻訳させていただきました。岡住さんは同じ1988年生まれでシンパシーを感じる部分も多いのですが、こうして依頼していただけたことはとてもうれしかったです。編集・撮影・デザインにクリエイティブの精鋭が集合し、素敵なパンフレットに仕上がりました。

蛇腹折になっています

岡住さんについてはSAKETIMESでインタビューをしたことがあるので、こちらの記事もぜひご覧ください。日本酒/SAKEの未来を変えるカッケー方です。

日本産酒類輸出促進コンソーシアム・メルマガ3月号

国税庁主催の日本産酒類輸出促進コンソーシアム、3月分が配信されました。

12月、1月分にてアメリカと香港における現地セールスのポイントを解説しましたが、今回はGalerie K Paris・宮川圭一郎さんにフランスについてご執筆いただいています。フランスがヨーロッパの中でも日本産酒類の売上を多く伸ばしているのは同社あってこそ。ご登録の方はぜひご一読ください。

自然を守る意識が酒造りを変える─地域と二人三脚で歩む、石川県・吉田酒造店

SAKETIMESの「日本酒とサステナビリティ」というシリーズの中で、「手取川」や「吉田蔵」の銘柄で知られる石川県・吉田酒造店にインタビューしました。

アメリカで日本酒を販売していたころ、吉田酒造店は映画「Birth of Sake」の影響で一躍人気銘柄となっていました。それだけに、代表・吉田泰之さんの「海外輸出はそこまで広げるつもりはない。地元で造って地元で消費されるのが理想」という言葉には考えさせられるものがありました。

冷蔵流通があたりまえのようになった現代の中で、持続可能性に疑義を呈する酒蔵の取り組み、ぜひ、一読のうえ考えていただければ幸いです。

“マイクロ酒蔵モデル”で新規参入の波をつくる—新潟県の新たな醸造所「LAGOON BREWERY」田中洋介さんの決意

新潟県・福島潟のほとりにこの春オープンする醸造所「LAGOON BREWERY」の代表・田中洋介さんにインタビューしました。

日本では日本酒の製造免許の新規交付がされておらず、酒蔵を造りたい人が新たに事業に参入するのは難しかったのですが、最近、法的には「日本酒」と呼べないながらもその製法をベースとした「SAKE」を造る醸造所が次々生まれています。

しかし田中さんのおもしろいところは、もともと老舗酒蔵(同じ新潟県の今代司酒造)の社長だったというところ。「なんでわざわざ?」と思わされましたし、そういう感想を持つ人は少なくないようです。

記事では「なんでわざわざ?」の理由に迫っておりますので、ぜひご一読くださいませ。お酒、飲めるのが楽しみだな〜。

余白をつくる日本酒「Whitedrop」が新たな市場を切り拓く─日本酒で起業した21歳のZ世代・松家優さんインタビュー

SAKETIMESにて、2000年生まれの気鋭の起業家・松家優(まつや すぐる)さんのインタビュー記事が公開されました。

日本酒はファンのコミュニティが濃くなりがちで(地酒として地域の人々に愛されてきたような文化性も影響しているのかな)、「日本酒を飲んだことがない層」にアプローチしづらいという課題があります。Whitedropが挑むのは、ギフト市場。確かに一般的な日本酒って、人にプレゼントするにはリーズナブルすぎるんですよね。

お話をしながら、優くんは感性でひらめいたアイデアを他者を説得するロジックで再構築する天才だなと感じました。これからの展開が楽しみです!

Hakkaisan x Brooklyn Kura: Working Together for the Future of Sake

The English version of SAKETIMES published an interview about the partnership between Hakkaisan Brewery and Brooklyn Kura.

As a passionate supporter of international sake breweries, it was a great honor to be able to interview both of them at the same time.

I believe that this event will have a great impact not only on these two companies, but on the future of sake breweries in the world. Looking forward to their future developments!

日本の「酒」が世界の「SAKE」となるまで―白鹿記念酒造博物館で学ぶ日本酒の海外進出の歴史

現在、兵庫県西宮市の白鹿記念酒造博物館で開催されている展示「酒からSAKEへ」を通して、日本酒の海外進出の歴史を追うレポートが公開されました。

海外流通・現地醸造を専門としているわたしにとって垂涎もののテーマでしたが、一部屋のコンパクトな展示ながら、密度が濃くて素晴らしい。海外流通についてはデータがきちんとまとまって/残っていないケースが多く、これだけ調べ/集めることがどれだけ難しいかを実感しているので、ただただ「学芸員」のお仕事を尊敬しました。

当記念館は、日本酒蔵が所有する資料館としては珍しく、博物館の専門職である学芸員を雇用しています。担当の大浦さんは学生時代に帳面(お金の記録)を読み解くご研究をされていたそうで、「帳面にはストーリーが詰まっている」といったことをおっしゃっていたのが印象的でした。二者間のお金のやりとりが主観などを混えずに残されているため、どんな情報よりも客観的なんですね。最近、確定申告で領収書の整理をしながら「あ、これはあのときの……」としんみりしていたのでなんとなくわかる気がします。

このレポートにも割としっかりまとまってはいるのですが、個人的には、機会があれば期間中にぜひ現地を訪れていただきたいものです。というのも、やはりこれだけ資料的価値の高いものにはきちんと課金されてほしい……というのがあるので(笑)こうしたお仕事がきちんと評価され、これからさらなる研究が進むためにも、ぜひその価値を認めていただきたいものです。

SAKEの世界化時代に向けた提言

SAKE Street さんにて、「SAKEの世界化時代に向けた提言」と題した前後編の連載が公開されました。

前編「世界で増え続けるSAKE醸造所と、そこにある課題」:https://sakestreet.com/ja/media/toward-the-worlds-sake-era-1

後編「日本酒を世界酒にするために、日本がすべきこと」:https://sakestreet.com/ja/media/toward-the-worlds-sake-era-2

現在、日本酒が世界で親しまれるとともに、「SAKE」を造る現地醸造所が各国に増えています。しかし、日本国外で清酒を造るのはとても課題の多いことであり、日本はまだそれに対して協力的であるとはいえません。

海外の酒蔵は、日本酒が広まる(輸出を劇的に増やす)ための強い味方となってくれます。逆にその重要性を理解しなければ、日本の日本酒の立場は危うくさえなり得るかもしれない。

今回の記事は、日本の民間企業だけではなく、行政機関が海外の酒蔵の重要性を理解し、そのために意識を切り替え、行動すべきだという想いを込めて書きました。なんやかんやで初校よりはオブラートに包みましたが、ぶっちゃけた&突っ込んだアツい記事になっています。ぜひご一読ください!